為替相場は基本的に元旦や土日を除く24時間動き続けています。月曜日の朝に始まり、土曜日の朝に終わる、これを為替相場は年50回程度繰り返しています。
そして、これだけ長時間動いている為替相場なので、当然ながら大きく動く時間帯もあれば、あまり動かない時間帯もあるのです。
もっとも、大きく動く場合には重要な経済指標の発表時間や突発的な高官や地政学的リスクなどが起こった時になりますが、重要な経済指標の発表時間はともかくそれ以外の事象については特に時間帯は決まっていません。
ただ、為替相場というかFXトレードは世界中で行われていますので、各国のトレーダーによる動きで大きく動く時間帯とほとんど動かない時間帯が存在するのです。
為替相場が動く時間帯
FXトレードは、世界中のトレーダーが参加して行っていますが、その参加開始時間は各国によって異なっています。まあ、これは各国の時間がずれていますので当然になります。
日本でFXトレードをしている時にロンドンやニューヨークのトレーダーの方は寝ている、逆にロンドンやニューヨークのトレーダーがトレードをしている時に日本のトレーダーは寝ているなど、各国のトレード時間帯には結構差があるのです。
そして、トレード時間帯に差があるという事は、各国のトレーダーが参加してくる時間帯にはボラティリティーが大きくなる=為替相場の動きが活発になります。
つまり、ロンドンやフランスなどの欧州勢が参加してくる15時30分近辺やニューヨーク勢が参加してくる21時近辺になると、為替相場のボラティリティーが大きくなるのです。(夏時間と冬時間とでは1時間の差があります)
そして、為替相場のボラティリティーが大きくなるという事は、それだけトレードが活発になりますので、結果として為替相場に大きな動きが出る可能性があるのです。
トレードで稼ぐためには、為替相場がより大きく動いた方が稼ぎやすくなりますので、トレード時間帯に余裕のある方は欧州勢が参加してくる15時30分近辺やニューヨーク勢が参加してくる21時近辺を狙うというのも1つの方法になります。
為替相場が動かない時間帯
為替相場が動く時間帯があれば動かない時間帯もあり、動かない時間帯はズバリ日本時間10時~15時近辺までになります。とは言っても、全く動かないと言う訳では無く、為替相場全体で見ると比較的動きが少ない時間帯が日本の時間帯になっています。
そして、FXトレードでは為替相場が動かないと利益を稼ぐのが非常に困難になってしまいます。また、稼げる場合でも時間が掛かる可能性が高いです。
さらに言うと、日本の時間帯は比較的ボラティリティーが少ないため、トレーダーの突発的な仕掛けによって一時的に大きな動きになる可能性もあり、少し油断していると損失を出してしまう事にもなりかねません。
ですので、FXトレードで稼ぐためには、為替相場が大きく動く可能性のある時間帯を狙う事やあまり動かない時間帯にはトレードしないなどのメリハリを付けてトレードする事も必要になってきます。
FXでは臨機応変に対応する必要があります
常識があれば非常識もある、これは世の中では当たり前のような事ですが、こういった事はFXトレードの世界にもあります。もっとも、FXトレードでは常識=最低限の基本的なルールみたいなものになります。例えば、
■為替相場に何が起こっても良いように新規注文と同時にストップ(損切り)注文も入れる
■為替チャートで見てストップ注文が集まっている箇所の下または上に損切り注文を入れる
■トレンドラインを上抜け、または下抜けで抜けた方のポジションを持つ
■テクニカル1つで稼ぐ事は出来ない
などなど、はたから見ればこれらの事はFXトレードにおける教科書通りの方法になります。
ただ、常に動いている為替相場なので、いつも常識通りに相場が動くとは限りません。時として常識通りに行かない事もあるのです。
トレードでは非常識な手法も必要になる
例えば、先程FXトレードの常識で為替チャートで見てストップ(損切り)注文が集まっている箇所の下または上に損切り注文を入れるというのがありました。ちなみに、このストップ注文は、買いの場合は下方向へ、売りの場合は上方向へ設定されます。
そして、このストップ注文が集まっている箇所とは、
■過去の最安値または最高値
■トレンドライン
■フィボナッチ指数
■一目均衡表の雲の上限や下限
など、重要なポイントが重なっている箇所になります。ですので、こういった重要なポイントはトレーダーから意識されている可能性が高いので、この箇所で為替レートの下落は止まり、反転上昇するのではと考えられるのです。(買いポジションを保有している場合)
もっとも、反転上昇すれば損切り注文に引っ掛からず上昇する訳なので、結果として利益を稼ぐ事が可能になる可能性があります。ただ、こういったポイントでは買い注文と売り注文の攻防が起こる可能性が高いポイントでもあるのです。
というのも、多額の資金を動かしているファンド勢にとっては、売り注文を大量に浴びせてこういったストップ注文を刈る事が出来ればその後必然的に為替レートが下落しますので、結果としてファンド勢が多額の利益を得る可能性があるからです。
ストップ注文が大量にあるポイントというのは、為替レートがそこを抜けてしまえば一気に抜けた方向へ動く場合が多々ありますので、ファンド勢にとっては非常においしいポイントになっています。
ですので、こういった誰に目にもあきらかなポイントは、ファンド勢が仕掛けてくるポイントでもありますので、あまり固執しない方が良いと思います。
テクニカルは1つでも稼げる
FXトレードでは、為替レートの動きを分析するためにさまざまなテクニカルを使いますが、使うテクニカルの数は少なくても問題はありません。
これは、ネット上のFX情報サイトを見ていると、ストキャスティクスとMACDの組み合わせで稼げますというような情報がありますが、こんな事はFXトレードを少しやっている方には当たり前の情報になります。
そして、当たり前の情報という事は、トレーダーであればそういったテクニカルで使っているポイントを狙い撃ちする事が出来ますので、ストキャスティクスとMACDの組み合わせでも稼げないという事態も十分起こりうるのです。
というか、テクニカルなんて極端に言えば1つでも稼ぐ事が可能ですし、最低でも2つあれば十分稼ぐ事が出来るのです。それに、使うテクニカルが多ければ多いほど、各テクニカルのサインを合わせる(調整する)必要があるため、結果としてトレードチャンスは減少します。
逆に言えば、使うテクニカルが少なければ各テクニカルのサインを合わせる手間が少なくなるため、それだけトレードチャンスが広がる事になります。つまり、テクニカルは組み合わせ次第であり、この組み合わせ次第では無限の可能性を秘めているのです。
そのため、いくらFXトレードの世界で常識だと言われている事であっても、少し視点を変えてあげると今までとは違う景色が見えてくると思います。